2026年06月26日
以前、今上陛下のご即位の際に、「これから、これから」という雑感を書きました(2019年5月5日分)。
59歳のみぎりにご即位されて、これから天皇として、日本国の象徴として、日本及び日本国民の安寧並びに世界平和への祈り、そして国事行為という名の激務に臨まれることに感嘆しまして、この項に載せました。
今回は、その市井編として、日本の社会の中において活躍をされてこられた2名の方のことを書きたいと思います。
まず、平櫛田中(ひらくし でんちゅう)先生です。
この方は、日本を代表する彫刻家でした。
私は恥ずかしながら、つい最近までこの大彫刻家のお名前を知りませんでした。先日東京キー局で放送されたお宝鑑定番組で知りました。
若くして彫刻家を志し、107歳でお亡くなりになるまで、彫刻芸術の道をひたすら歩まれた方でした。
その番組で、平櫛先生の人生の歩みや人となりが紹介されていて、見ていてとても感動しました。
なかでも、先生のお言葉に感銘を受け、流れている画面内のテロップを急いで書き留めました。
それは、
「六十七十は はなたれこぞう
おとこざかりは 百から百から
わしもこれからこれから」
平櫛田中
というものでした。
感動しました。
奇しくも、以前書きました「これから、これから」と同じフレーズに、平櫛先生のお気持ちが込められていました。
齢100歳を超えてからでも、このようなお言葉が言える気概、熱情に心を打たれました。
続きまして、かつて曹洞宗大本山永平寺の貫主であられた宮崎奕保(みやざき えきほ)禅師のお話です。宮崎禅師は、106歳のその生涯を全うするまで禅を続け、禅を極めた方でした。
この禅師に関して、かなり以前のテレビ番組で観た禅師のご様子を、覚えている範囲でお伝えしたいと思います。
ある時、100歳を超えられていた禅師が、福井にある永平寺から、所用で東京の曹洞宗会館に出かけられました。
会館に到着されて、一旦控室に入られました。
さあ、そこには、禅師が東京に来られるという話を聞きつけて、かつて禅師の弟子であった方々が矢も楯もたまらず駆けつけました。
以下、その時の控室での禅師とお弟子の方の会話です。
弟子「禅師、お懐かしゅうございます!」
禅師「おー、君かー。元気だったかい?」
弟子「はい。禅師もお変わりないご様子、嬉しいかぎりです。」
禅師「ところで、君はいくつになった?」
弟子「はい、90になりました。」
禅師「若いねぇー。」
そうです。
6070が「はなたれこぞう」なら、90はさしずめ青雲の真っただ中くらいの頃でしょう。
63歳になった私ももちろん鼻たれ小僧です。
これから、これから修行が始まります。
これから、これから人生が始まります。
押忍
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