支部長雑感

真面目な横綱

2015年11月21日

昨晩、日本相撲協会の北の湖理事長が亡くなられました。
この雑感で何度か書きました魁傑関と同時代の大横綱でした。

横綱北の湖さんは「憎らしいほど強い」といわれた力士でした。
しかし、わたしは、この方の非常に真面目な性格を尊敬しておりました。そして、本当は優しいご性格なのに、それをかくす所作をなんとなく微笑ましく思っておりました。

優しさゆえか緊張し、最初の頃の優勝決定戦は、負け続けでした。
きびきびした土俵入りは、実は緊張の裏返し、真面目さの顕れだったかもしれません。歴代最速タイムの土俵入りでした(ほんと、あっという間に終わるんだな、これが)。

しかし、真面目な方だからこそ、信頼されて長きにわたり相撲協会の理事長職を続けることが出来たのではないでしょうか。

北の湖さんが2年前、赤い綱を締め、還暦土俵入りが出来たのは、本当に良かったと思いました。テレビで見ていて、喜ばしいというより、ホッとしたことを覚えております。
というのも、過去、横綱を締めた方で還暦土俵入りが出来た方はほんの数人なのです。
それだけ、横綱の重責というものは大変なものなのです。
力士人生としては常に横綱としての責任と引退の覚悟を持ちつつ戦わないといけなかったでしょうし、心と身体のあちこちに現役時代の無理をしたツケを残したまま、年寄として激務をこなさないといけなかったでしょうから。
事実、歴代横綱は、多くの方が若くしてお亡くなりになっております。

ところで、北の湖さんのような力士を現役力士で見てみると、稀勢の里関がよく似た感じを受けます。優しいのに、強面を作り、あえてぶっきらぼうにして、正直に自分の性格を外に出せないでいるところなどですね。

真面目で不器用、優しく誠実な性格なのに、仕事柄厳しい顔と態度を崩せないでいる。
このような方を私は立派だと思います。

北の湖理事長のご冥福を心からお祈りいたします。

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