支部長雑感

肉体の衰えと技術の向上

2019年12月02日

武道を続けていると必ず突き当たるのは、年齢の壁です。
若い頃あった技の威力がなくなり、動くと息が上がります。なにより脚力が衰えます。腕力は比較的維持できるとのデータもありますが。

この下半身の衰えは、空手を続けていく上で深刻な問題となります。
日々の稽古を真摯に継続している人ほど稽古中にそれをすごく感じます。
「かなり動けなくなったなあ」と。
どうしたら良いのでしょうか。

私も年齢が上がってきまして、肉体的な衰えは感じますし、今後の自身の空手をどうしていこうかというのは大きな課題です。
しかし、私は現時点、それに対しての結論を自分なりに持っています。今後の空手人生をその考えに乗せて進めていけば、もしかしたら大丈夫ではないかと考えております。
すなわち、「技のこなれ」「無駄のない動き」「脱力」など、若いときになかなか理解できない身体操作を身に着けていくことが暫定的な答えです。

その中でも、特に「脱力」が重要な要素だと思っております。誰もがそれなりの体重や体格を持っています。しかし、その重みを活かす技術というのは、そう簡単なものではありません。力めば力むほど荷重が抜けて、技が軽くなります。
ただし、脱力だから力が要らないというのではなく、肉体鍛錬と脱力の仕方の研究を並行して行い、その鍛えた肉体、すなわち「自重」を使うために脱力するのです。

古今、達人と云われてきた武道家の方々が、若い頃から技が枯れて、最小限の動きで相手に勝ってきたとは思えません。
力任せの戦い方の誤りに気付き、その後、一人で考え、悩み、研究を続けて誰も使えぬ技を習得し、そして年齢を超越していかれたのだと思います。

もちろん、武道の強さは、思考の上に立脚しており、逆に思考があればこそ強さに磨きがかかるのだと思います。
人間を理解し、己を理解し、正しさを理解し、そして自身の哲学を確立していく、これらの作業がなければ「武」の進化はないのだと思います。

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