支部長雑感

日々の繰り返しの先に

2021年01月01日

あけましておめでとございます
本年もよろしくお願い申し上げます


禅宗の寺院での修行は、毎日毎年、そして何十年何百年と同じ生活の繰り返しです。
朝起きて、掃除をして、禅を組み、食事をし、そして寝る
朝起きて、掃除をして、禅を組み、食事をし、そして寝る
これがひたすら続きます。
これで悟りが得られるのでしょうか。
いいえ、これだからこそ悟りが得られるのだと思います。

空手、武道の稽古も同様に、同じことの繰り返しです。
新しいことが毎日続くことはありません。
ひたすら何十年も基本の繰り返しです。

また、真実や真理は心の静寂から生まれるものだと思います。
変化が多く、真新しい、騒がしい生活からは生まれないと思います。
コロナ禍、経済不況、政情不安、情報過多、心の動揺から他人への攻撃をしてしまう等々、心を騒がせる出来事や流れは、今に始まったことではなく、大昔から人の世はこんなものでしょう。

だからこそ、日々の生活を丁寧に、心をこめて、その一瞬一瞬を大切にして、そして、それをひたすら繰り返す。
ここに至れば、禅の悟りを得、私達で言えば「心の安定」が、すなわち自然に我が身に備わるのではないかと思います。

皆様におかれましては楽しく、充実された一年になりますようお祈り申し上げます。

押忍