2020年06月15日
山内文孝前支部長(以下、支部長とします)のご生前、道場やご自宅によく他地区で支部を運営されている後輩の方たちが訪ねて来られました。
その際、支部長は決まって
「最近はどうだ?」
と尋ねられました。
後輩の方々は異口同音に
「はい、頑張っているのですが、なかなか道場生は増えません」
と答えられました。
すると、支部長は
「いやいや、君の稽古のことを聞いているんだ」
必ずこのように諭されました。
まず始めに自身の稽古があり、そしてその次に道場がある。
支部長の空手、ひいては武道に対する姿勢は、全くブレることなく一貫していました。
普段の道場やご自宅、はたまたどこに出掛けても、常に空手の話、そして武に対する心構えを説かれていました。
陶芸家でもあられた支部長は、晩年、とても親しいご友人に
「陶芸と空手、どちらが大切ですか?」
と尋ねられた時、支部長は言下に
「空手ですね」
と答えられたそうです。
……
支部長より熊本支部を受け継いで20年以上になりますが、私は芦原空手の支部を運営していく上で、あまりつらい思いをしたことはありません(精魂込めて作った専用道場を2つ失ったりしましたが)。
なぜなら、道場を続けていく上で最も大切なことを、支部長よりしっかり教えて頂いていたからです。
「自身の稽古があり、その先に道場がある」
ということです。
それでも、空手や道場運営に迷った時、フラフラしている時、自暴自棄になっている時などには、
その時は
「お前な~!たった今、『最近はどうだ?』と泉下の支部長に尋ねられたらどうすんだッ!」
と自分に言い聞かせています。
押忍
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