支部長雑感

やせ我慢が黒帯をつくる

2018年11月14日

昇段審査で初段をいただくと、黒帯を締めことができます。
それは嬉しいものです。
私も黒帯をいただいた時、そう、自宅に初段の免状と黒帯が届いた時のことは未だに鮮明に覚えております。あまりに嬉しくて、帯を手にしたまま、飛び上がってそこらじゅうを駆け回りました。

さて、よく言われることですが、黒帯を締めた道場生は、いきなり強くなります。これは、帯を締めたことによる喜び、自信、誇り、自負心など、気持ちに変化が起きたことが大きいのです。
普段の稽古にも変化が現れ、白帯色帯たちに良い動きを示そうと意識します。
そして、組手の際、その者たちから多少良い技をもらっても、グッとやせ我慢をして平気な顔で組手を続けます(家に帰ってしかめっ面になりますが)。
いや本当に、空手の実力の大半は「気持ちの強さ」なのだと痛感します。

このようなことは、実社会でもよくあることあることだと思います。
ある人が、故あって、いきなり重責を担う立場に立たされた時、その人にとってその仕事は実力以上のものだったとしても、夢中で努力した結果、いつの間にかその立場にふさわしい人間になってしまっているというものです。

私は常々「人間、やせ我慢が肝要」だと思っております。道場生にもよくそのように話しております。
「武士は喰わねど高楊枝」と言いますしね。ちょっと違いますか?

さしずめ、現代の武道の世界ではこんな具合でしょう。
「帯は強いぞやせ我慢」

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