2016年08月17日
毎年、8月初旬、芦原会館は総本部で合同稽古が行われます。
全国各地から大勢の道場生が参加します。
今年は、われわれ熊本支部も、熊本地震に対する館長のご厚情、総本部のご配慮、ご寄付いただいた会員の皆様へのお礼も兼ねて、参加させて頂きました。
2日間、合同稽古において館長の技術指導をいただきました。
1日目の夜にはパーティーがありました。
その際、熊本支部のメンバーとともに、館長はじめ参加された会員の方々に、熊本地震の際のご心配や励ましに対するお礼、たくさんのご寄付に対するお礼を述べることができました。そして、無事に熊本支部として活動を再開できたことに対する感謝の気持ちをお伝えすることが出来ました。
……
心配事、悩み、怪我や病気などによる苦痛など、心のなかにある障碍は目に見えません。当然、本人の気持ちは他の人にはわかりません。
今年、熊本地震を経験して、私の心の中にも何かしら変化がありました。よく言われる「日常のありがたさ」も感じました。
もう一つ、「人生における時間と心体の関係」を考えさせられました。
地震以後、1ヶ月全く稽古ができませんでした。自らを日常生活に戻すのにある程度時間が掛かりました。
そのあいだ、熊本地震による疲労、経営する会社の被害のこと、家族のことなど、考えれば考えるほど袋小路に迷い込んだ心持ちになりました。
もうどうしようもないのか。
つい、そのように思ってしまいましたが、時間が経つと不思議な事に、諸問題に対する解決策、心や体の修復など、「今」を治療してくれる「時間」というお医者さんが、時空の向こうからやってきてくれました。
まだまだ、熊本地方は地震の傷跡が生々しく残り、復旧の真っ最中です。これからもっともっと頑張らないといけません。しかし、私の心と体は「時間」のおかげで努力する意欲が戻ってきました。
「時がすべてを解決してくれる」……わかっています、そんなことは。
日頃、自分にも言い聞かせているし、多くの方々がご自身の経験からアドバイスをくださります。
しかし、そのような頭の中だけの理解は「現実」という大きな壁の前には、まるで無力でありました。
果たして、頭で理解することと心体で経験することは違う、ということが今回の地震ではっきりわかりました。言い換えると、問題に直面した時は「自分の心体と時間で解決していく」しかないということがわかりました。
抽象的なお話になってすみません。
押忍
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