2021年05月27日
感覚とは錯覚のことであり、錯覚以外の感覚は事実として存在しない。
理解とは誤解のことであり、誤解以外の理解は事実として存在しない。
意見とは偏見のことであり、偏見以外の意見は事実として存在しない。
判断とは独断のことであり、独断以外の判断は事実として存在しない。
野口三千三(野口体操創始者)
このお言葉を読んで、本当に感激しました。
これは、先日、親しい友人からもらった「マッサージから始める野口体操」(羽鳥操著 2008年4月30日第1版発行 朝日新聞出版)という本に載っていたものです。本の中の野口先生語録で「『主観』を大切に」(49頁)という表題の中身です。
私はこのお考えを、拙文「支部長雑感」にて、たびたび書いている相対的思考・価値相対主義に、直接高度に通じるものだと思いました。
……
強い信念をお持ちの方ほど、また、常に努力を続けておられる方ほど、固くご自分の思考を揺るがせずに生きておられると思います。
しかし、この野口先生のお言葉の通り、正しいと思っている自らの考えは、身体の外に出た途端、それは他者にとっての誤りなのです。
「相対」とは「弱い」と言い換えて良いものです。
SNS等個人の外部への自己表現発信ツールが発達した現代は「自己主張と他者批判」が日常です。その結果、世の中、少々お疲れ気味です。
この野口先生のお言葉のような心持ちで生活を送ると、社会の風通しがとても良くなるのではないかなと思ったりします。
押忍
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