支部長雑感

手伝ノススメ

2017年01月01日

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます
本年もよろしくお願い申し上げます

昨年は、熊本地震がありました。
人とは何か。
何が人にとって尊いものなのか。
より正しい生き方とはどういう生き方か。
そのようなことを、とても考えさせられた一年でした。


昨年の稽古は、借りている施設の都合で12月20日と早い稽古納めになりました。
この日、一般部より早く稽古が終わる少年部に、終わりの挨拶の時、
「少し長い休みになるけど、その間、君たちは強くなるために何をすればいいのかな?」と問いかけました。
「………」
「お手伝いをしてください。家の手伝いをするんだよ」
「???」
「自分のしたいことや自分の為だけの生活をするのではなく、人のために何かをすると心が強くなるんです」
「心が強くなると必ず空手が強くなるんだよ」
と、こんな事を話しました。

仏教の「慈悲」や「人の道」を説いた話に、「無財の七施」というのがあります。
この「和顔施」や「愛語施」など、人に対して和やかな対応を勧める考えは、人に対して愛情を示すことが大事だと言い換えられると思います。
ここで言う「ひと」は、全くの他人をも意味しますが、まず少年部には、家族に対して、それを示しなさいと言いたかったのです。

絶対に「お手伝い」は、自分に返ってきます。
お小遣いではないですよ。
「我欲」の先は行き止まりですが、「人の為」「他利」の先には無限の心の空間が広がっています。
結果として、自分の気持ちが豊かになり、それは強さに変わるということです。

……
何か、昔からよく聞いたことのあるようなお話になりましたね。
しかし、私が本日お話したようなことは、私自身は、以前は全く知らない、もしくは全く意識したことのない事柄だったのです。すこし理解できるようになったのは歳を取ってからなのです。
笑われても構いません。しかし、自分の片隅にちょこんと芽生えた小さな「心根」を見つけた喜びは忘れることが出来ません。
なので、このように改めてお話したかったのです。

最後になりましたが、熊本・大分地震で今も辛い生活を続けておられる方々や復興を目指して頑張られている多くの皆様にとって、より良い一年になりますようお祈り申し上げます。

押忍

2017年03月02日

キング・ケニー

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あれはお前が悪い

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手伝ノススメ

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百尺竿頭進一歩

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腕力・腕力・腕力

2016年09月23日

三方よし

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「肚で観ろ」

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